北海道で起きた納骨堂トラブル

この会社のホームページを見て見ると

納骨堂と葬儀を行っている会社です。

経営母体は宗教法人となってますが

恐らく経営は民間の企業が行っていた

と思われます。

年間の管理料は

約12000円と高額で

昨年11月に

差し押さえされているのに

永代使用者はもちろんのこと

差し押さえ後に永代使用希望者にも

その実態を伝えず販売していたことが

詐欺行為にあたるのでは

と言われてます。

これから他の業者に

経営権を譲るとのことですが

ここまで大きく取り上げられたことで

この納骨堂を使用している人は

事がことだけに不安は大きいと

思います。

この様なケースはどうなるのでしょうか?

以下厚生労働省のホームページから

抜粋してみます。

2)墓地経営を取り巻く厳しい現状

 最近の墓地経営の破綻事例等をみると

大きく分けて以下の3つの背景があると考えられる。


 第一に、墓地使用権の販売等により

一時的に多額の金銭が集まることによる危うさの存在である。

これを墓地経営でなく

他の事業に回した結果

多額の損失を被り、回収不能に陥ってしまうケースや

一時的な収入目当てに他者が経営に介入し

利益を奪い取るようなケースが考えられる。


 第二に、最近では特に金利が低いために

財産の運用が大変難しいことが挙げられる。

いわゆるバブルの時期に比較すれば

経営がより難しいのは当然である。


 第三に、墓地経営の見通しが難しいことである。

もともと長期的な需要を予測することは簡単ではないが

最近では特に少子化、核家族化が進むと

同時に家意識も希薄化しており

何代まで墓参に来るか

すなわち無縁化しないかについても

予想が立てにくくなっている。


 こうしたことからすると

現在地方公共団体以外の者が

墓地を安定的に経営するには

大変厳しい状況にあると言えるだろう。

経営を行おうとする者及び

これを許可する者の双方が

このことを十分認識しておく必要がある。

読んでいただくと

墓地や納骨堂の経営は

容易い環境にないことが

伺い知ることができます。

2 墓地経営の許可に関する指針

(1)基本的事項

○ 墓地経営者には、利用者を尊重した高い倫理性が求められること

○ 経営・管理を行う組織・責任体制が明確にされていること。

○ 計画段階で許可権者との協議を開始すること。

○ 許可を受けてから募集を開始すること。

○ 墓地経営主体は、市町村等の地方公共団体が原則であり

これによりがたい事情があっても宗教法人又は公益法人等に限られること。

○ いわゆる「名義貸し」が行われていないこと。

○ 墓地経営主体が宗教法人又は公益法人である場合には

墓地経営が可能な規則、寄附行為となっていること。

○ 経営許可申請者が墓地経営を行うことを意思決定したことを証する書類が存すること。

基本的事項は当然守るべきことですが

意外や、このなかには曖昧なこともあります。

代表的なものは

名義貸しの存在です。

これは永代使用者にも多いのです。

○ 当初から過度な負債を抱えていないこと。

 基本的な事項であるが

当初から過度な負債を抱えていては

将来にわたる安定的な経営は望むべくもない。

自転車操業的な経営とならないためにも

許可申請時に財務諸表等により負債の絶対額のチェックや

資産の額との比較を行うなど

法人の財務状況を確認しておく必要がある。

今回のケースはここも大きな問題に

なってくると思われます。

○ 中長期的需要見込みが十分行われていること。

 需要見込みが十分なされないまま墓地造成が行われると

墓地の大部分の区画が売れ残り、経営状況が悪化することがありうる。

こうした事態を避けるため

申請者において実際に周辺住民の利用意向を調査して

中長期的な需要見込みを十分に行い

造成された墓地が確実に利用されることが必要である。


 また、一般的事項として、現在、我が国では少子化の進展が著しく

今後人口が激減することも予想されるほか

墓地に対する意識も変化してきている。

こうしたことから、特に過疎化が進んでいる地域においては

墓地需要の急激な落ち込みも想定されるため

このような事情も十分考慮に入れた上で

許可すべきか否かが判断されるべきである。

この厚生労働省の内容は

各市町村の墓地を許可するに辺り

作成さtれたものですが

特にこれから墓地や納骨堂の許認可は

厳しい現実があることを想定されています。

基本墓地の経営は民間企業は行えません。

その理由は、倒産の危機が常にあるからです。

基本、宗教団体や法人経営が墓地は許されるのですが

実態は民間の会社が経営しているのが事実です。

要は完売された場合、宗教法人などに経営管理が

引き継がれ、光熱費、清掃や除草業務などを行います。

そのために、管理費というものが必要なのです。

また墓地や納骨堂の永代使用権を求めた場合

家督相続が行われる環境を

墓地管理者が求めます。

それらは無縁墓になることを防止するためです。

先に上げた厚生労働省のガイドラインにも

少子化による問題が提起されてますが

これから誰が墓地の権利を相続するのか

ここも大事なポイントになります。

今回の件で

納骨堂の永代使用権を所有する人は

「自分のところは大丈夫か?」と

不安を持たれたことでしょう。

結論から言いますと

「この世に絶対的なものは無い」

ということを頭に入れておく

ことも大切です。

この様なことが二度と起こらないよう

我々も多少は関わりがあるだけに

安心と安全をより強く意識して

いきたいと思います。

厚生労働省のページ


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